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「日ごろからうるさいと思っていた」逮捕の同級生が供述 横浜の女子高校生刺傷(産経新聞)

 横浜市港北区の私立清心女子高校の女子生徒が同級生に刃物で刺された事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された女子生徒が、神奈川県警港北署の調べに対し、「日ごろからうるさかったので、けがをさせようと思った」と供述していることが15日、同署への取材で分かった。

 同署によると、15日午後0時25分ごろ、同校から、「生徒が同級生に刃物で刺された」と119番通報があり、通報の転送を受けた同署員が駆けつけると、高校1年の女子生徒(15)が教室で同級生(15)に右脇腹を刃物で刺されていた。

 病院に運ばれた女子生徒は重傷だったが、その後、意識不明の重体となり集中治療室で治療を受けているという。同署員が同級生の女子生徒から事情を聴いたところ、刺した事実を認めたため、殺人未遂の現行犯で逮捕した。

 女子生徒は刃物について「市内のホームセンターで購入した」と話しているという。

 犯行当時は、国語の授業中で、女性教諭が黒板に向かっていたところ、教室の後ろ側が騒がしいため振り返ると、女子生徒が刺されていたという。

 学校によると、2人の席は教室の一番後ろで隣同士。逮捕された生徒は席に座ったまま、果物ナイフのようなもので被害生徒を刺したという。「痛い」という声がして、周囲が刺されたことに気付いたという。

 現場は東急東横線白楽駅の北へ約300メートルの住宅街にある。

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給付型奨学金導入の是非は 国民負担も増えて…(産経新聞)

【日本の議論】

 民主党がマニフェストに掲げる給付型奨学金制度の早期実現を求める声が高まっている。不景気のため、学生時代に借りた奨学金を返したくても返せない社会人が増えていることなどから、大学生への奨学金を給付型にすべき−との意見が多くなっているためだ。しかし、給付型にした場合、莫大(ばくだい)な国庫支出も必要になり、「あくまで貸与型のままにすべき」という意見は根強い。必要もないのに、奨学金を借りる学生も少なくない。国民の負担を増やしてでも、奨学金を給付すべきなのか。いま改めて問われている。     (植木裕香子)

[表で見る]景気悪化…奨学金723億円戻らない

 ■「まだ返し終わっていないの?」妻の言葉に…

 「自分と嫁さんの生活費。不景気で下がる給料。奨学金の返済は本当にしんどい」

 東北地方に住むある会社員の男性(33)は、こうぼやく。

 大学時代、地方から出て一人暮らしをしていたため、4年間で計約270万円を借りた。大学を卒業してから、毎月1万円、年2回のボーナス月は5万円の返済をしていたが、勤務先の商業施設が景気悪化で経営破綻(はたん)し、給料が大幅ダウン。年収は250万円以下となり、光熱費や家賃などを差し引くと手元にはわずか3万円しか残らなくなった。

 「店が閉店すると、売れ残りのお総菜をかき集めて家に持ち帰って夕食にした。それもないときは、夕食は白米だけ」

 そんな生活では奨学金の返済もままならず、やむなく返済を一時的に猶予してもらった。転職して、ようやく給料はもとに戻ったが、その分、返済期間は伸びた。

 数年前に略式の挙式だけをして妻帯したが、いまも返済は続く。妻からボーナスで家電製品をねだられても、買ってやれない。「奨学金を返さなければいけないから、高いものはちょっと…」と口ごもると、妻から驚いて聞き返された。

 「え?。まだ、奨学金を返し終わっていないの?」

 それでも男性は不満を漏らさない。「借りたのだから、返すしかない。それが当たり前のこと」

 ■悪化する景気 重くのしかかる返済

 大学生、大学院生に対する奨学金はさまざまな種類があり、一部には給付型もある。低所得者には免除制度もあるが、多くの学生は将来、分割で返済しなければいけない日本学生支援機構の「貸与型奨学金」を利用している。

 一昨年のリーマン・ショック以降、倒産したり、給料を大幅に下げたりする会社が増え、奨学金返済に困る社会人は増えているようだ。

 同機構によると、この奨学金の返済を滞納した人数は平成20年度で計31万人。6カ月以上の滞納者の84%は、年収300万円以下だった。滞納理由に「低所得」を上げた滞納者が39・6%と最も多く、「親の債務返済」と答えた滞納者も36・4%いた。

 「景気悪化で定職につけずに派遣やバイトで食いつないでいる社会人が多い。わずかな収入から、奨学金を返済しようとしても、返済できずに滞納してしまう。貸与ではなく、給付型奨学金が早急に導入されるべきだと思う」

 奨学金制度に詳しい千葉大の三輪定宣名誉教授は訴える。

 日本は世界の中では豊かな国だが、実は大学教育への公的支援は国力から比べて高いとはいえない。

 経済協力開発機構(OECD)の報告によると、国内総生産に占める公的支出の割合は0・5%と加盟国中最低(2006年)。逆に、学費は上がるばかりで、この35年間に消費者物価指数は2倍弱なのに対して、授業料は私大で約5倍、国立大では約15倍にアップしている。

 ■「小遣い代わり」余裕があるのに奨学金を…

 一方、「給付型なんてとんでもない」「これ以上、大学生を甘やかす必要はない」という意見は根強い。

 現代の日本は大学進学率が50%を超え、誰でも学べる時代になっている。十分に生活できる余裕があるにもかかわらず、奨学金を借りる大学生は多いのだ。現在、日本学生支援機構の奨学金は、有利子型なら、ほとんど誰でも利用できる。学部生では、全体の3分の1の大学生が奨学金の貸与を受けているのが実情だ。

 「大学時代には奨学金を小遣い代わりにするため、毎月3万円借りていた」

 神奈川県内の会社員の男性(28)はこう話す。有名企業に勤めるこの男性の年収は約600万円。東京都心から通勤圏内の実家から通っているため、家賃も“タダ”。毎週末、趣味のゴルフをする余裕もある。それなのに、しばしば奨学金の返済が滞る。

 「返済するため、銀行に行く暇がなかったし、面倒になっていた。それに、『返せ』という明確な通知がないからもう返さなくていいのかと思っていた。奨学金は返したい時に返せばいいと思う」

 この男性のような社会人は決して少なくない。同機構では経済的に困窮して返済できない場合、申請すれば返済を猶予しているが、正規の手続きを経ずに滞納を続ける人は後を絶たない。

 ■「後輩のための奨学金がなくなる」深まる危機感

 返せるのに返さない滞納者に対して、同機構は回収策を強化している。手続きのない滞納が4カ月続くと、民間の債権回収会社に委託して督促し、9回連続で口座から引き落としができない場合は、簡易裁判所に支払い督促を申し立てる法的処置にも踏み切っている。

 それでもその数は減らない。その結果、奨学金制度自体を揺るがしかねない事態も起きている。

 同機構によると、3カ月以上滞納され、貸し倒れの危険がある「リスク管理債権」とみなされた奨学金の貸し付け額は20年度末で2386億円に上っている。3年前より522億円増えた。

 機構が貸し付けた奨学金は、返済されてもプールされるわけではない。そのまま、次の奨学生に貸し付けられる。

 「つまり自分が返すお金が、また後輩が借りるための資金源になっている。返せるのに返さないということは、後輩のためのお金がなくなるということだ」

 同機構の担当者は、こう強調する。同機構は行政刷新会議の事業仕分けの対象になったが、この場でも、悪質な滞納は問題視された。

 「借金を踏み倒せば社会的制裁があるはずだ」

 ある仕分け人は、こう指摘して、より厳しい回収を求めた。

 ■厳しい財政事情に批判も「絵に描いたモチ」

 民主党政権が、どんなに強く給付型奨学金の導入を推進しても、国の財政は厳しさを増しているのは、動かしがたい事実だ。

 「マニフェスト的には非常に意識しているが、最終的にはお金がネックになっている」 

 今年4月、川端達夫文科相は記者会見で、給付型の導入が、財政上、難しい情勢であることを認めた。今年度予算案の奨学金事業は118万人分、1兆55億円で、前年度より580億円増。しかし、大部分がすでに借りている人が進級して借り続けるために費やされる。給付型奨学金制度の設置に至っては、これを上回る予算が必要だとみられている。

 国債や政府短期証券などの「国の借金」は今年3月末で過去最大の約882兆円。財政赤字はすでに主要国で最悪の水準となっており、これだけの額を捻出(ねんしゅつ)するのは困難なようだ。

 「奨学金制度については、子ども手当、高校授業料無償化とともにトータルに考えた上で、教育費政策の整合性が取られるべきだ。財政が逼迫(ひっぱく)する中、消費税を上げるなどの具体的な財政施策も出さずに、給付型奨学金だけ取り出して議論しても意味がない」

 教育政策に詳しい昭和女子大の矢野真和教授は、こう切り捨てる。

 給付型が導入されれば、現在進められている高校無償化と同様に、大学生やその親たちの負担が軽くなるのは明らか。しかし、そのためには莫大な財源が必要で、それは新たな国民の負担になる。高校無償化政策でも、新たな税負担の加重が検討されているのと同じだ。こうした点も十分議論された上でないと、給付型の導入は難しそうだ。

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